種明かしからの。。。

   

部長職以上で取り組んでいるセキュリティ再整理についてですが、部長職以上が揃ってこのタスクに専念できる環境にあるので、普通であれば半年はかかるであろうという整理事を架空事件の訓練期間である1ヶ月ぐらいでなんとか整理できそうだという見通しがつきました。

 

また、部長職以上が通常業務に関与できないという事で、下のメンバーは通常業務を自分たちだけで回さないといけないんだという当事者意識と責任感が出始めていました。

 

また、一番心配していたこの架空事件を機にした退職申請なども一切無い状況で、架空事件開始前の余計な心配は取り越し苦労でした。

 

この1ヶ月、本当に程よい緊張感があり、架空事件をやってよかったなと思いました。

 

そして、システム部門長が海外出張から帰ってくる事(警察での事情徴収対応で不在という設定)、架空事件の終結を迎える事になります。

 

事件終結のシナリオは、犯罪組織が再度ハッキングしに来た事をセキュリティシステムが検知し、警察によって犯罪組織が逮捕されたというシナリオです。

 

そして顧客情報は外部に漏洩した痕跡は無く、無事に回収できたという結末です。

 

システム部門長が帰国後、上位レベル会議体にて再度メンバーを限定して話をしました。

 

システム部門長:「みんな、事件の件だが、警察により犯人が逮捕された。そして情報漏洩も無い事を確認した。みんな、おつかれさん。」

 

その瞬間、出席者の安堵のため息が一斉に聞こえました。

 

システム部門長:「よくやったみんなにお土産だ。これをみんなに配ってくれ。」

 

出席者:「。。。。(お土産??)」

 

配られたのは中国の定番土産のお菓子、月餅(げっぺい)でした。

 

上位職者:「あの、これはなんのお土産ですか?」

 

システム部門長:「近々中国にオフショア開発拠点を構築しようと思っていてな。現地視察に行っていたんだよ。」

 

上位職者:「はぁ。。。あの、警察の事情聴取は?」

 

システム部門長:「警察?行ってない、行ってない。中国の大連とか地方都市を回っていたんだよ。向こうのベンダーともいくつか交渉してきた。」

 

上位職者:「は?。。。。どういう事ですか?」

 

システム部門長:「この事件はフィクションでした。」

 

出席者一同:「。。。。。。。え”っ?!」

 

システム部門長:「危機感を味わうための訓練だよ。そこにいるAが全て企画したんだよ。みんな拍手。」
拍手なんて起こるわけも無く、出席者の視線が私に注がれました。

 

 

上位職者:「どういう意味?説明してくれよ。」

 

A:「申し訳ありません、話すと長くなるのですが、かくかくしかじかの背景からこんな訓練をやりたいなと思いまして。。。」

 

出席者一同:「。。。。」

 

A:「あの、決して騙すつもりはなく、あくまでも訓練でして。。。本当に申し訳ありません。」

 

出席者一同:「。。。。」

 

A:「本当に申し訳ありませんでした。」

 

出席者一同:「。。。。」

 

上位職者:「いや、結果的に良かったんじゃない?全てが効率的に進んだと思うよ。」

 

上位職者:「確かに。ちょっとイラッとする気持ちはあるけれどもw、この1ヶ月を振り返ると仕事の内容が濃くて成果も出ているし、やって良かったと言えるよ。昔懐かしいあの事件の事も思い出せたし。」

 

上位職者:「これ、有りか無しかで言うと有りだと思う。抜き打ち的にやった方がいいな。特に大規模事故を経験していない若い人たちにとってはいい経験になるし。避難訓練みたいにならないように気をつける必要はあるけどね。」

 

システム部門長:「なるほど。では改めてこれを企画したAをはじめとした特別メンバーに拍手を。」

 

出席者一度:拍手(パチパチパチパチ)

 

架空事件のエンディングを迎え、かつ上位職者に評価いただいたので、ホッとすると同時に涙がこみ上げてきました。

 

A:「。。。涙。みなさん、本当に申し訳ありませんでした、ご協力ありがとうございました。。。。涙」

 

つづく

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