思い出される危機感

   

前日妻との会話の中で、「危機感」というキーワードが思い浮かびました。

 

私の会社の随分前にはなるのですが、製造ラインで品質チェックの甘さから不良品を大量に出してしまい、リコール問題になった事件がありました。私がまだ入社間もない頃です。

 

その時社内では、会社がヤバイ、倒産なんていう言葉が飛び交い、まさに社員全員が危機感を感じていました。

 

私も入社間もない頃で右も左も分からない頃でしたが、雰囲気でヤバさがわかりました。

 

当時を分かる先輩に当時に話を伺うことにしました。

 

A:「先輩、ご無沙汰しています。」

 

先輩:「ひっさしぶり。元気だった?」

 

A:「元気ではないです。悩み疲れています。」

 

先輩:「w、何それ?で、何かあったの?」

 

A:「私が新入社員だった頃にリコール問題があったじゃないですか?あの時の話を伺いたくて。」

 

先輩:「え!?また何かあったの??」

 

A:「いえいえ、何もないです。ただ、当時うちの会社がヤバイっていう話があったと思うんですけど、その時の社員の働き方ってどんな風だったのか教えていただきたくて。」

 

先輩:「なんだよ、ビックリしたよ。」

 

A:「すみません、驚かすつもりはなかったんですが。」

 

先輩:「そうだな、たしか問題発覚した時、管理職だけ集められて詳細説明があったんだよ。で、かかる費用見込みと期間なんかが試算されていたんだけど、どう考えてもダメージでかいでしょっていう費用感で。。。期間も長丁場で。。。」

 

A:「その時のリーダーは今のシステム部門長ですか?」

 

先輩:「いやいや、リーダーは当時のシステム部門長だよ。当時のシステム部門長はリコール問題を整理した後に責任とって辞めたよ。辞めさせられたが正しいか。今のシステム部門長はその後任だよ。」

 

先輩:「予算の大半がリコール問題に回されたので、稼働中のプロジェクトは予算を取り上げられたんだよ。おかしな話なんだけど、予算が取り上げられたからプロジェクトもストップかと思ったら、プロジェクトは続行なんだよw。」

 

A:「え?どういう意味ですか?」

 

先輩:「予算を取り上げるといっても全て取り上げるわけじゃなく、多少は残してくれるんだよ。スズメの涙程度だけど。その予算内でうまくプロジェクトを回すのw。最初は絶対無理!ってみんな思っていたけど、予算が無いものだから、何にお金を使うかすごく慎重になってね。効果がないものは作らないとか、スケジュールに関してもそうだな。遅延すると協力会社に支払うお金が必要になるので、絶対に遅延させないようにっていう意識が強かったな。結果、当時動いていたプロジェクトは大半がうまくいったんだよね。一部スコープを縮小したりなんていうのはあったけどね。」

 

A:「危機感ですよね。。。。」

 

先輩:「そう、危機感。厳しい条件突きつけられて見返りも無いのにみんなよくやったと思うよ。今は業績好調、予算がなくなればホイホイ出す環境だからね。人が育ってないと思うよ。で、最近お前何やってるの?」

 

A:「システム部門長に言われてプロジェクト管理やってます。」

 

先輩:「あ〜、見える化とかあれね。知ってる知ってる。あれ、お前だったのか。あれいいよな。サイトとか見てるぜ。」

 

A:「ありがとうございます。」

 

 

先輩:「で、なんでまたこんな昔話を聞きたくなったのさ?」

 

A:「実はプロジェクトをうまくいかせるため、より良い仕事をするためには、熱い情熱、パッション、モチベーションが必要だと考えていたんです。そんな悩んでいる最中にアメリカ出張の機会があり、アメリカの奴からパッション、モチベーションが高い奴を探すのは宝探しみたいなもので、お金で釣った方が簡単だよって言われまして。。。いわゆる成果報酬型ですよね。で、事件的にうちでもプロジェクトの成否を評価と連動させて、ボーナスにまで反映させようと計画しているんです。」

 

先輩:「へぇ〜、面白そうじゃん。」

 

A:「今の案だとよくやった人で年間300〜400万は収入が増えるんですよ。」

 

先輩:「マジ?それでモチベーションを上げようとしているってこと?」

 

A:「はい。。。そうなんです。自分が言い出しっぺなんですが、なんか違うんじゃ無いかと思い始めて。。。妻にも相談したら、シャープ、東芝を見ろって言われて。。。危機感が希薄なんじゃ無いかって思い始めたんです。」

 

先輩:「奥さん、面白いな。シャープ、東芝は反面教師だよね。うちの会社もいつあーなってもおかしくは無い。俺は経営層じゃないからわからんが。金だけでどうにかするっていうのは間違いだと思うよ。瞬間的に良くなる可能性はあっても、長続きはしない予感がする。なんだか仲間内でギスギスしそうだよ。そこにお金を使うぐらいなら新製品開発とかそういうところにお金を突っ込んだ方が面白く無い?面白そうって思えば、自然とモチベーション湧いてくるよ。」

 

A:「ですよね。。。ちょっと考えます。お忙しいところありがとうございました。」

 

先輩:「久しぶりだからこのあと一杯どう?」

 

A:「気分的にちょっと騒げるかどうか分かりませんが。。。」

 

先輩:「プロジェクトの未来を担うお前がそんなのでどうするんだよ!気分入れ替えて飲もうぜ!」

 

A:「ですね。行きましょう!」

 

 

ポイント

やっぱりお金じゃないんですよね~。おかれた環境から自然と湧き出るモチベーションがやっぱり強いんです。

 

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